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Intel が iGPU で AMD に徹底抗戦する構えを見せたことで気になるのは、"RAM 帯域幅の不足"という最近深刻になってきた問題である。
iGPU では VRAM としてメインメモリの一部を使用する。メインメモリは DDR4 規格を採用しており、GDDR6 などを採用する dGPU の VRAM と比べると格段に遅い。この違いは、グラフィックでは体感可能なレベルのものである。 Ryzen G ではメモリの帯域やデュアル / シングルチャンネルでグラフィック性能が大きく変わってくるし、GDDR5 モデルと DDR4 モデルが混在した GT 1030 では同じ GPU であまりに性能が違うことが問題になった。
現行の DDR4 の後継として DDR5 という規格がある。どうなったのか見てみたら、つい先だって、7 月 14 日にようやく最終的な仕様が決定したらしい。
JEDEC Publishes New DDR5 Standard for Advancing Next-Generation High Performance Computing Systems | JEDEC
DDR5 の設計では、同クロックで倍の帯域幅を実現できるとのことである。しかし、ローンチ時の製品では JEDEC DDR4 終息時の 3.2 Gbps より 50% 高い 4.8 Gbps にとどまるという。動作電圧が 1.2V から 1.1V に下がることが影響していると思われる。DRAM にもプロセスルールシュリンクの波が押し寄せているとはいえ、さしあたりは大幅にクロックを上げることは難しいだろう。規格を外れるオーバークロックメモリでは性能を上げやすくなるが、iGPU を使うシステムのほとんどは XMP 等には対応しない。iGPU の高性能化が次のトレンドになるとしたら、DDR5 の電圧・インタフェースでは遠からずまた限界に達しそうである。
PC ベンダが実際に設定している cTDP は今も変わらないが、カタログスペックを出すための cTDP-up はじわじわと上がり続けている。Core2 Duo 末期では低消費電力にフォーカスしていた PC のトレンドが Sandy Bridge でパフォーマンスに切り替わり、Haswell でまた低消費電力に切り替わったように、iGPU 戦争の勃発で、(少なくとも LPDDR5 ではなく DDR5 を採用するシステムでは)またパフォーマンスに舵が切られるかもしれない。
DDR5 のライフサイクルは DDR4 のそれ(7年)と同じ程度になると見込まれているようだが、(システム全体から見れば大きな差ではない)消費電力を除けば決定的な違いはなかったこれまでとは異なり、帯域幅がシステムのパフォーマンスに直接影響する可能性があり、需要者のニーズも変わりつつある。DDR6 となるかはともかく、より高い電圧に対応するなどした後継規格への移行は割とすぐに起こりそうな気がする。もしそうだとしたら、DDR5 で 32 GB とか 64 GB といった容量を揃えるのはちょっと時期が悪いかもしれない。
iGPU では VRAM としてメインメモリの一部を使用する。メインメモリは DDR4 規格を採用しており、GDDR6 などを採用する dGPU の VRAM と比べると格段に遅い。この違いは、グラフィックでは体感可能なレベルのものである。 Ryzen G ではメモリの帯域やデュアル / シングルチャンネルでグラフィック性能が大きく変わってくるし、GDDR5 モデルと DDR4 モデルが混在した GT 1030 では同じ GPU であまりに性能が違うことが問題になった。
現行の DDR4 の後継として DDR5 という規格がある。どうなったのか見てみたら、つい先だって、7 月 14 日にようやく最終的な仕様が決定したらしい。
JEDEC Publishes New DDR5 Standard for Advancing Next-Generation High Performance Computing Systems | JEDEC
DDR5 の設計では、同クロックで倍の帯域幅を実現できるとのことである。しかし、ローンチ時の製品では JEDEC DDR4 終息時の 3.2 Gbps より 50% 高い 4.8 Gbps にとどまるという。動作電圧が 1.2V から 1.1V に下がることが影響していると思われる。DRAM にもプロセスルールシュリンクの波が押し寄せているとはいえ、さしあたりは大幅にクロックを上げることは難しいだろう。規格を外れるオーバークロックメモリでは性能を上げやすくなるが、iGPU を使うシステムのほとんどは XMP 等には対応しない。iGPU の高性能化が次のトレンドになるとしたら、DDR5 の電圧・インタフェースでは遠からずまた限界に達しそうである。
PC ベンダが実際に設定している cTDP は今も変わらないが、カタログスペックを出すための cTDP-up はじわじわと上がり続けている。Core2 Duo 末期では低消費電力にフォーカスしていた PC のトレンドが Sandy Bridge でパフォーマンスに切り替わり、Haswell でまた低消費電力に切り替わったように、iGPU 戦争の勃発で、(少なくとも LPDDR5 ではなく DDR5 を採用するシステムでは)またパフォーマンスに舵が切られるかもしれない。
DDR5 のライフサイクルは DDR4 のそれ(7年)と同じ程度になると見込まれているようだが、(システム全体から見れば大きな差ではない)消費電力を除けば決定的な違いはなかったこれまでとは異なり、帯域幅がシステムのパフォーマンスに直接影響する可能性があり、需要者のニーズも変わりつつある。DDR6 となるかはともかく、より高い電圧に対応するなどした後継規格への移行は割とすぐに起こりそうな気がする。もしそうだとしたら、DDR5 で 32 GB とか 64 GB といった容量を揃えるのはちょっと時期が悪いかもしれない。
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