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作業環境としてのカラオケルーム
自宅作業はよいものだが,たとえば工事など,なんらかの事情で自宅にいられないこともある。そこで注目したいのが,カラオケのフリータイムプランを使ってカラオケルームで作業をするという選択肢である。これまではどちらかというと知る人ぞ知るというたぐいの方法であったが,COVID-19 による客離れの影響で,各チェーンも公式に宣伝するようになってきている。中には,テレワーク専用で低廉なプランの提供を始めたチェーンもある。
以下は,久しぶりにカラオケルーム(首都圏某所・某大手チェーン直営店)で作業をした感想のメモである。
カラオケルームでテレワークするメリット
比較的安全
個室かつ換気システムを備えているので,感染症予防の観点では,ネットカフェなどに比べて圧倒的に安全である。開店と同時に入るのであればなおさらであろう。盗難対策という観点でも,PC を使っているところを人に見られないので多少の安心感がある(もちろん油断は禁物であるが)。
集中できる・プライバシを保ちやすい
これも個室であることによるメリットで,集中しやすくプライバシを保ちやすい。他人の視線がないのはもちろん,監視カメラの位置がわかりやすく,また隠しカメラをしかけるような場所もない(さらに現状では「カラオケでテレワーク」は普及していないのでそのような攻撃をするメリット自体も薄い)場合が多い。もちろんカラオケルームは不特定多数が出入りすることを前提とする環境なので,安易に機密情報を扱うようなことは慎まねばならないが,ネットカフェや普通の喫茶店のようなと比べると圧倒的に良い環境である。
一定の防音性があることも無視できないメリットである。必ずしも内容を秘匿する必要のない電話やプレゼン練習であればカラオケルームで対応可能である(環境音が大きく人が入れ替わるため自室よりセキュアでさえある)。
空調を調節できる
特にこれぐらいの時期は,空調設定に悩まされることが多い。カラオケルームであれば,自分好みの温度に設定して作業効率を最適化できる。コーヒー飲み放題
ドリンクバーを付ければソフトドリンク飲み放題である。大抵の店舗では液体の濃縮還元でうまいとは言えないが,安いインスタントコーヒーくらいの味ではある。安い!
そしてなにより安いことがメリットである。フリータイムで午前 10 時から午後 6 時まで居座っても 1200 円くらいだったりする。少なくとも首都圏では,個室をこの値段で利用できる方法は他にない。これを利用しない手はない。カラオケルームでテレワークするデメリット
回線が遅すぎる
ほとんど使い物にならないレベルで回線が遅い(下手すると1Mbps 未満)。おそらく,ビデオ会議は無理であろう。また,今回行った店舗のチェーン公式サイトには PC の接続に対応したように書いてあったが,「PC は接続不可」とのことだった(一部チェーンは正式に対応。また,PC 不可とされていてもスマートフォンのテザリング機能を使ってブリッジすることで回避可能ではある)。
なお,原理上安全ではないのでファイアウォール設定と VPN 接続が必要なのは他の公衆無線 LAN サービスと同じである。
複雑怪奇なプラン・ローカルルール
通常,カラオケの料金体系はシンプルであるが,COVID-19 関連の影響を受けて,実際の運用は混乱しているようである。行ったのは大手チェーン直営店であったが,公式サイトには書かれていないローカルルールが採用されており,しばらく常連客の様子を見て推測する必要があった。営業時間の変更があったことは言うまでもない。
また,公式サイトによれば特別なプランや機器の貸し出しサービスがあるようであったが,そのことについて質問しても返答は要領を得なかった。
椅子・テーブルが作業に適していない
椅子もテーブルも低く作業には適していない。また,椅子は通常 PVC 張りなので長時間の作業で蒸れる。最近はやりのハニカム座布団等を持参するとよいかもしれない。総括
回線の遅さが致命的な欠点である。大手直営店ではそのうち増強される可能性もなくはないが,少なくとも私の行った店舗では現在に至っても暗澹たる回線状況であった。また,フランチャイズではそのような固定費増を選択するのは難しいだろう。さらに,現状では,現場の対応が追い付いていないように思える。
一方で安価に個室を利用できる手段であり,特にCOVID-19 の終息していない現状においては,非常に魅力的な選択肢であることは間違いない。
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